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土木学会 会員・企画課

会員満足を第一に考え
管理システムをリニューアル

公益社団法人 土木學會(以下、土木学会)は、国内有数の工学系団体のひとつ。土木工学の進歩、土木技術者の資質向上を図り、学術文化の進展と社会の発展に貢献している。
会員の所属は、教育・研究機関のほか、建設業、建設コンサルタント、エネルギー関係、鉄道・道路関係、行政機関、地方自治体など多岐にわたり、2019年7月時点で約4万人もの会員数を誇る。主な活動内容は、創立以来の機関誌『土木学会誌』(月刊)の発刊や、オンラインジャーナルに掲載する『土木学会論文集』の作成、数百の専門委員会による調査・研究など。土木技術の研鑽につながる活動を日々展開している。

歴史を重ねてきた由緒ある法人だけに、常に課題として表出するのが、会員管理問題である。
会員一人ひとりの名前を紙台帳に書きつけていた時代に思いを馳せつつ、初めてPCが導入された時期、デジタル化に向けてシステム化を開始した時期を振り返り、JCCへ依頼することになった経緯、現在導入中のシステムによる改善効果などをお伺いした。

JCCソフト 東京支社営業部課長

システム導入前の状況

システム導入前の状況
氏名

二瓶様

私が入社した頃…大体23年前ですか、当時はひとり1台PCなんて時代ではありませんでした。学会の家屋内に2台、その程度だったように記憶しています。計算ソフトはロータス123を使用していました。かろうじてワープロはひとり1台支給されていましたね。

木 村

ネットワーク環境という概念がない時代ですね。

二瓶様

そもそも、「会員情報を管理する」という概念が希薄でした。今でいうサーバーやクラウドというものがこの世に存在しない時代でしたので、もともとは電話帳のように分厚い台帳に会員情報を記入し、「名簿をつくっていた」と表現するほうが近いかもしれません。
そんなふうにアナログ管理していた情報を、なんとかPC上に移行して動かせるようにしようとしたのが20年以上前の話です。そのときはJCCさんではなく、当時、顧客管理システムの質の高さで有名だった別会社に依頼しました。

木 村

当時の最先端技術を使って構築されたシステムだったのでしょうね。しかし、やはり20年も経つと、様々な不具合が発生している状況でした。

二瓶様

一番辛かったのは、会員様の情報を少々変更する程度でも、いちいちその会社に依頼しないと変更できなかった点ですね。修正内容自体は軽微ですが、修正対象がデータベースにまで及んでいたため、とても一般職員の手に負えるレベルではなかったのです。
また、学会誌などを送付する際に参照する会員様のお送り先情報を「ラベル」と呼んでいるのですが、そのラベルでさえ、システム会社さんに頼まないと引き出せない状態でした。
約4万名もの会員様がいらっしゃいますので、それでは到底対応しきれません。そこでいよいよ、新しいシステムをつくるかという話になったわけです。

木 村

今お話しいただいたのは、主に会員・企画課にとってストレスの原因になっていた不具合ですね。実はこの問題の根は深くて、根本的に解決しようとすると、組織全体でのシステム構築が必要なのです。

二瓶様

そうですね。会員情報は、組織全体の運営を支える重要資源ともいえますが、土木学会の場合、長い歴史がそうさせているのでしょうが、残念ながらいまだに一元管理できているとはいえない状況です。
平たくいえば、私が所属する会員・企画課、論文の投稿管理や、年間行事の管理・運営を行う研究事業課、委員会の委員管理等を行う総務課や経理課など、会員情報を扱う部署同士のシステム連携が思うように進んでいません。部署ごとに独自のルールをつくって会員情報を管理してきた歴史があるためか、あとから全体を統括する仕組みを導入しようとしても、なかなか一筋縄ではいかないんですね。
結果的に、それぞれの部署で、それぞれの用途に合わせて会員情報を管理し、運用している状態が続いています。
会員管理システムのリニューアル 会員管理システムのリニューアル

二瓶様

ただ、会員様の利便性を考えると「仕方ない」では済まされません。
例えば、ある会員様が、ある課の担当者に住所変更を届け出たとします。その担当者は、もちろん自分の課のルールに則り、会員情報を変更しますよね。そのタイミングでその人が、機転を利かせて他の課にも情報を伝達してくれれば事なきを得るのですが、必ずしも常にそのような対応がとれる体制ではありません。情報が伝達されない場合は、最終的には会員様にご迷惑をおかけすることになります。
恥ずかしながら、会員様が住所変更を届け出た課とは別の課の人間が対応した際に、「あれ?先日伝えたはずなのにまだ変更されていないの?」というお声をいただくことはたびたびあります。そのたびに、会員情報を同期させるシステムを早く導入しなければと思います。

木 村

そのためにも、まずは会員・企画課で起きている不具合の是正、そのうえで全体規模での会員情報の統合…という順序で改善を進めているところです。

システム導入後、
改善された管理環境

システム導入後、改善された管理環境

二瓶様

部署ごとに独自の会員管理システムをつくって運用してきた歴史から生まれた弊害と、私が所属する会員・企画課で起こっていた弊害については、ひとまず切り離して考えるほうがわかりやすいと思います。

木 村

そうですね、当時起きていた不具合を、会員・企画課の視点でのみ整理すると、大きく4点ありました。

木 村

1.システム基盤が古くなっており、全体的にリニューアルの必要性があった
2.システム運用については、専属の他社オペレーターがいなければ成立しない状況だった
3.会員管理システムと入金管理システムの情報が一元化されていないため、情報の整合性をとるのに手間と時間がかかりすぎていた
4.併用しているシステムごとに保守運用会社が異なるため、不具合が起きた時の相談先がわかりにくかった

二瓶様

この状況をふまえて私たちが出した結論は非常にシンプルでした。「不具合が起きたときは一社に相談すれば完結する仕組みにしてほしい」「専任の常駐オペレーターを手配してほしい」「希望のシステム同士を同期させてほしい」という3つの要望にまとめ、システム改修をご依頼しました。

木 村

まずは、何が起きているのかを把握するために情報を棚卸しするところから始めました。ほどなくして、今回の改修における重要ポイントは、会員情報と非会員情報をきっちり切り分けることだと仮説立てました。
学会の場合、年間通して学会活動に参加する意志を持っていらっしゃる会員様と、一時期の目的のためスポット的に活動されたい非会員様がいらっしゃるのですが、本来、どちらの情報も管理することが理想です。
ただ今回の場合、「管理システムが古くなり、会員情報の活用および連動ができていないため、結果的に会員様にご迷惑をかけている」という状況を是正することが目的でした。そうなると必然的に、会員情報を統括しているシステムに的を絞って改修することが優先されます。
その結果、開発要件は2点に絞られました。会員情報の管理作業をもっと効率的に行えるようにすること、会員・企画課の管轄下にある会員情報と、経理の管轄下にある入金システムを連動させる仕組みを作ることです。
インタビューの様子

二瓶様

システム改修の成果は火を見るより明らかでしたね。
定量的には、ちょうど一人分の人件費を削減できました。これは年間を通してみると大きな数字です。定性面では、それまでは使い勝手の悪いシステムに対する不平不満が至るところで噴出していたのですが、今ではそれがなくなりました。ということは、職員のストレスが減ったとみて間違いないでしょう。

木 村

ありがとうございます。今回の改善は、会員情報のみを対象にしていたので、当初のご要望である「会員様のご迷惑を減らす」ことについてはある程度貢献できたと思います。
しかし、まだ十分ではないため、次のステップとして、より多くの部署とシステム連動を図ることが必要です。そのほうが会員様視点の利便性はさらに上がると思います。問題は、非会員情報ですね。

二瓶様

非会員情報の厄介な点は、例えば論文投稿システム課の名簿には載っているけれども、行事参加システム課の名簿には載っていないなど、「一時期の活動記録は残っているけれども、それ以外の活動実績はない」というケースが多分にあるので、学会側としても、管理すべき対象なのか否かで判断が分かれるところですね。管理できれば、学会の新着情報に関する案内などもお送りできるのでしょうが、そのようなご案内を拒否される方もいらっしゃるため、とてもデリケートな問題です。
ただ会員情報の管理については、おっしゃる通り、利用者の使い勝手にこだわって改善していかなければ、どんどん時代に取り残されてしまうのではという危機感を持っています。一般的にも、顧客情報管理システムの質は日進月歩で向上していますから、運営側に求められる基準レベルも徐々に上がってきているように感じますね。今は、ご不便をおかけしている事情を説明すればご納得いただける場合も多いけれども、そのうちそれも通用しなくなってくるのだろうと。そうならないためにも、できるだけ早く対策を打ちたい。それは、職員全員の長年の願いでもあります。

JCCの強みは
『寄り添う力』と『人の魅力』

木 村

ところで今更なのですが、なぜ弊社にお声がけ頂けたのか、理由をお尋ねしてもよろしいですか?複数の会社に相談された結果、最終的には弊社に決めて頂いたとお伺いしておりますが、その理由について、改まってご質問したことがなかったので…

二瓶様

真相は当時の担当しか知らないことなので、私自身は決定打が何であったかは把握しきれていないのですが、実際にお付き合いしてみて、御社にお願いして本当に良かったと思うところは沢山あります。
私の立場上、一番実感しやすいのは、やはり常駐オペレーターの質の高さですね。システムに関する問い合わせ対応ひとつにせよ、マニュアルに書いてあることを現場向けに落とし込む応用力にせよ、明らかに別格でした。残念ながら、JCCさんを介した派遣制度は昨年で終了してしまいましたが、戻ってきていただけるなら今からでも喜んでお迎えしたいぐらいです。
JCCの強みは『寄り添う力』と『人の魅力』

木 村

弊社でご用意した運用マニュアルは、なかなかの量ですからね…。内容をかみ砕いて理解し、簡単な操作方法に落とし込んで運用する技術は、一種その人の経験則やひらめきによるところも大きいので、そのあたりをご評価頂きありがたい限りです。

二瓶様

その方の知見というか、体で習得されている特殊技能のようなものは、やはり引き継ぐことは難しいんですよね。その方がいらっしゃるうちは、それができることが当たり前だと思っていたのですが、いらっしゃらなくなって初めて、すごいことをしてくださっていたのだと気づかされました。
自分は三年くらいかけてやっと、マニュアルに書いてあることを簡単にかみ砕いて応用するコツをつかんだので、他の人間より余計にありがたみを感じています。お蔭様で今では、新しく派遣されてきた方に、「マニュアルはあるけれど、わからなければ自分に聞いてください」と言えるほど成長しました。

システム自体の評価は、正直な話、自分が運用しているわけではないので正確にはお伝えできませんが、前述の通り、人件費の削減と社内の定性評価が良いため、複雑に絡み合っていた事象を整理し、うまく回るようにしてくださったという実感はあります。学会の特性上、利害関係者が多いですから、その間をうまく取り持ちながら納得のいくものを納品してくださった、その点が特にありがたかったです。
JCCさんにご依頼して良かったと思います。

木 村

ありがとうございます。

二瓶様

あとは、何度も繰り返すようですが、システム全体を一元化できれば最高ですね。誇張なく言いますが、おそらくそれだけで、現在の悩みの4割くらいは解消できると思っています。

木 村

今後とも、ご期待に添えられるよう精一杯努めて参ります。本日は誠にありがとうございました。